【夜读书】From Everywhere-1 朗读:lemon 文:坂本真绫

2016-07-25 21:00:0105:25 27.7万
所属专辑: 初声日语·睡前日语读物
声音简介

【夜读书】From Everywhere-1 lemon文:坂本真绫 
それじゃあ、行ってきます。

5週間のひとり旅。

大いなる冒険になるか、あるいは、大いなる浪費になるのか。

まだ私にも分からないけど、でもどうしても今行かなくちゃいけないんだってことはわかる。


あなただけが、私に、この旅に出る理由を聞きませんでした。

ありがとう。

きっと手紙を書きます。

一日目

  飛行機はあっけなく飛び立った。

   成田の滑走路で急加速した機体がふわっと地面を離れた瞬間、旅に出るって言ってのは本気だったのね、とまるで他人ごとのように思った。

   今にも降り出しそうな成田上空(じょうくう)の分厚い雨雲を突き抜けて、穏やかな青空の中を飛ぶ。シートベルトサインが消えると、乗客たちはストップモーションを解かれたようにそれぞれの時間へと散っていった。誰だって少し緊張する。この一瞬、飛行機が離陸して安定するまで短い時間は。全身で重力を受け止めて、耳に気圧を感じて。でも違和感があるのは最初だけ。こうして揺れがおさまってしまえば、自分がどれだけ空の高いところにいて、どれだけ速いスピードで進んでいるのかなんて、すぐに忘れる。

    なんにも言わず「大丈夫だから、行っておいて」とスケジュールを調整してくれた事務所のスタッフの顔が浮かぶ。「あんたの帰ってくる日に合わせて結婚式の日取りを決めたんだから、何があってもちゃんと帰ってきてよ」と電話をくれた親友の声も。

    昨日、ほとんど一睡もできなかった。飛行機に乗ることも海外に行くこともいつの間にか慣れてしまって、最近はもう昔みたいにドキドキすることもなかったのに。37日間のひとり旅、行き先はヨーロッパ。航空券を買って、ユーレイルグローバルパスを買って、鉄道路線図を見ながら大体のルートをシミュレーションして、最初に行くパリのホテルだけ三泊分ネットで予約して。何もかも全部自分で決めて今日まで準備してきた。でもどんなに情報を集めてわかったつもりになっていても、しょせん部屋の中で小さなノートパソコンの画面を眺めていただけ。リアルな手触りのものなんてまだひとつもない。行ったこともない国の、読み方さえよくわからない名前の駅にコインロッカーがあるかどうかなんてこと知ってたって、実際にたどり着くまでなんの意味もない。


那么,我出发了。
为期5周的独自旅行。
虽然我还不知道这会是一次大冒险,还是一无所获的旅程,但是我知道,无论如何现在我必须要出发。


只有你没有问我出行的理由。
非常感谢。
我一定会写信的。


第一天
飞机轻松地起飞了。
成田机场的跑道加速的飞机轻飘飘地离开了地面,宣告本次旅行正式开始了,心里这样想着就好像别人的事情。
飞机穿透了仿佛马上要下雨的厚厚的云层,平稳地飞上了蓝蓝的天空。安全带指示灯一灭,乘客们就像从静止的镜头下解放了一样,进入到各自的自由状态。飞机起飞到平稳飞行之间这短短的时间,任谁都会有些紧张吧。全身承受着重力,耳朵感受到气压,但是这种违和感只是在最初。像这样机身不在摇晃,马上就会忘了自己是在多么高的地方,多么高速的速度在行进着。


头脑中浮现出事务所工作人员的容颜,他什么都没说只说“没关系,去吧”,然后帮我调整了日程表。还有打来电话的好友的声音,“我可是按着你回来的日子定的结婚典礼,不管怎样,你都要好好回来啊”
昨天几乎一夜没睡。不知从什么时候起,坐飞机,出国,这样的事情已经成了习惯,最近再也没有像之前那样心跳紧张的情绪了。37天的独自旅行,目的地是欧洲。买了机票,买了欧洲铁路通票,根据铁路线路图大致规划行程,预约了最先到达的巴黎三晚住宿的旅馆。无论什么都是自己决定到今天终于都准备完成了。但是我知道不管我计划收集多少情报,归根结底看到的都只是房间里那台小小的笔记本电脑屏幕,真实触碰到的仍旧一个也没有。即使知道没去过的国家那读不出名字的车站有自动存储柜什么的,事实上在到达那里之前什么意义都没有。